先端数理科学 B(2011年度)

自己組織化と数理

授業内容
 「自己組織化」とは,外的な細かい操作を必要とせずに,時空間的な秩序構造が自発的に形成される現象です。自然界では生物・無生物を問わず,自己組織化現象が多く認められています。
例えば,生物の体表に現れる種々の模様や心臓が刻む一定周期の拍動,雪の結晶など,枚挙に暇がありません。自己組織化は一見複雑な現象であるが,その多くはスマートな数理構造を包含しています。自己組織化現象で形成される現実の秩序構造と,数理モデルで再現される秩序構造との関係を学ぶことで,無秩序から秩序が生まれる様々なメカニズムを理解する機会を本科目で提供します。
授業計画
 本科目の前半では,生物に認められる自己組織化現象に着目し,体表の模様や単細胞生物の協同現象,社会性昆虫や微生物の集団挙動など,様々な時空間秩序の形成を紹介し,その奥に潜む数理構造との関係について授業を行います。後半では,無生物系における多様な現象を紹介し,自己組織化現象は生物固有の現象ではないことを理解していただくと共に,数理モデルと実際の現象の密接な関係について授業を行います。
 以上の内容を,生物から無生物まで,自己組織化現象が認められる種々の分野で活躍されている講師陣を招いて,分野横断的視点からオムニバス形式で授業を行います。
ポスターを公開しました。下記のリンクよりダウンロードください。
プログラム
明治大学大学院 各研究科横断型カリキュラム プロジェクト系科目
先端数理科学 B 「自己組織化と数理」

コーディネーター:末松J.信彦(明治大学大学院先端数理科学研究科特任講師)

2011年11月8日(火)~ 11月11日(金)

11月8日(火)
10:00 -11:30西森拓(広島大学)
「群れの自己組織化I」
13:00 -14:30西森拓
「群れの自己組織化II」
14:40 -16:10高松敦子(早稲田大学)
「真正粘菌の時空間振動パターンと自己組織化」

11月9日(水)
10:00 -11:30雨宮 隆(横浜国立大学)
「非線形現象と環境科学I」
13:00 -14:30雨宮 隆
「非線形現象と環境科学II」
14:40 -16:10中西周次(東京大学)
「エネルギー・環境問題:数理科学への期待」
16:20 -17:50末松 J. 信彦(明治大学)
「演習講義I:光応答性微生物の集団運動」

11月10日(木)
10:00 -11:30甲斐昌一(九州大学)
「液晶と自己組織化現象」
13:00 -14:30甲斐昌一
「液晶のパターン形成」
14:40 -16:10北畑裕之(千葉大学)
「自己組織化と界面運動」
16:20 -17:50末松 J. 信彦(明治大学)
「演習講義II:自律運動」

11月11日(金)
10:00 -11:30近藤 滋(大阪大学)
「自然界におけるチューリングパターン I」
13:00 -14:30近藤 滋
「自然界におけるチューリングパターン II」
14:40 -16:10三村昌泰(明治大学)
「燃焼や生物リズムに現れる自励振動」

会場
明治大学 生田キャンパス 第二校舎A館4階401・402教室
会場案内はこちら
備考
本科目は博士後期課程学生対象ですが,博士前期課程学生の参加も歓迎いたします。
正規の履修生のほか,聴講のみの参加(他大学学生も可)も受け付けます。
※聴講料不要・事前申込不要

なお,遠方から聴講を希望する学生には旅費等の援助を行いますので,
希望する場合は10月25日(火)までにgcoe@mics.meiji.ac.jp までご連絡ください。
※旅費等の援助は本学予算によって運営しているものであり,
全ての方への援助をお約束するものではありませんので,予め,ご了承ください。

問い合わせ先:
明治大学教務事務部大学院事務室
〒101-8301 千代田区神田駿河台1-1 TEL: 03-3296-4368
Email: dai_in@mics.meiji.ac.jp

後援:
明治大学グローバルCOEプログラム「現象数理学の形成と発展」
明治大学先端数理科学インスティテュート

English Page

▲ページ先頭へ戻る

明治大学