所長挨拶

新所長就任

写真:先端数理科学インスティテュート所長 俣野博

明治大学先端数理科学インスティテュート 所長
俣野 博

平成31年4月着任

 本年4月にMIMS所長を拝命いたしました。三村昌泰初代所長、萩原一郎第2代所長、そして前任の杉原厚吉第3代所長に続き、私で4代目となります。
 MIMSは、2007年の設立から今日まで、数学と現象をつなぐ学際的研究の受け皿の役目を果たしてきました。今やMIMSは数理科学の重要な研究拠点の一つとして全国に広く知られており、海外での認知度も日に日に高まっています。これはひとえに、三村初代所長をはじめ、インスティテュートを支えてこられた多くの方々の情熱とたゆまぬ努力の賜物です。心より感謝申し上げます。
 明治大学は、世界水準の研究の推進とその社会への還元を達成するため学長を機構長とする「研究・知財戦略機構」を2005年に発足させ、機構の附置研究機関第1号にMIMSが選ばれました。MIMS設立の翌年、2008年には、明治大学が申請した「現象数理学の形成と発展」が文部科学省のグローバルCOEプログラムに採択され、MIMSが事業の推進母体を務めました。5年間の事業の終了後、プログラムを継承する「現象数理学研究拠点」(Center for Mathematical Modeling and Applications (CMMA))がMIMS内に設置され、2014年にMIMS/CMMAが全国共同利用・共同研究拠点として文部科学省から公式に認定されました。数学・数理科学の分野では、京都大学数理解析研究所、九州大学マス・フォアインダストリ研究所に次ぐ全国3番目の拠点認定でした。明治大学で生まれた「現象数理学」という言葉も、今では広く認知されています。
 2016年には「Math Everywhere: 数理科学する明治大学―モデリングによる現象の解明―」が文部科学省私立大学研究ブランディング事業に採択され、MIMSが事業の推進母体となって、文理融合を見据えた5つのプロジェクトを走らせています。「数理科学する明治大学」という斬新なキャッチフレーズは、土屋学長のご発案によるものです。残念なことに、文科省の方針変更でブランディング事業が今年度で終了することになりましたが、来年度は大学からサポートをいただいて事業を継続する予定です。
 MIMS専属の人間はわずかですが、他部局や他大学を本務とする人を含めると、所長と副所長3名の他に、25名の所員と約90名の研究員を抱えています。数理系だけでなく、生物学や化学や機械工学をはじめ、さまざまな分野の出身者がそろっています。私が他大学からMIMSに移ってきて素晴らしいと感じたのは、そうした専門の違う人たちが、現象数理学の発展という共通の目標の下に、分野の垣根を越えて協力し合っている姿でした。
 昨今、学際的研究の重要性があちこちで叫ばれていますが、日本は他国と比べて学際的な取り組みが遅れていると言われています。今や学問は多くの専門分野に分かれていて、分野の垣根を越えて協力するのは簡単なことではありません。とくに日本は過去の成功体験が大きいだけに、危機感が乏しく、時代の変化に機敏に対応できない一面があります。これは、学術研究だけでなく、産業界にも等しくあてはまることです。改革を進める動きはあちこちに起こっていますが、それがなかなか大きな流れになりません。
 私は数学畑の出身です。学際研究というと、多くの数学者は数学の応用というイメージを持つと思います。しかし「応用」という捉え方は一面的だと考えるようになりました。学問分野が異なると、同じ対象を見る視点も言葉も、しばしば大きく異なります。分野の違う人どうしが協力しようとすると、ときとして異なる文化と文化のぶつかり合いを経験することになります。そうした文化のぶつかり合いの中から互いにプラスになる新しい着想を引き出すこと、それが学際研究のあるべき姿だと思います。MIMSに来てから、そのことを強く感じるようになりました。
 MIMSは、今後も他部局や他大学と連携を強めながら、現象数理学を基盤とする学際的研究の発展に向けて、受け皿としての役割を果たしていきたいと考えています。多くの方々のご理解とご協力をいただければ幸甚に存じます。



退任の挨拶

写真:先端数理科学インスティテュート所長 杉原厚吉

 三村昌泰初代所長、萩原一郎第2代所長の後を引き継いで、2017年4月から2019年3月までの2年間、MIMS所長を務めさせていただきました。この間、現象数理学の推進というMIMS設立当初からの任務に加えて、文部科学省から認定された「現象数理学研究」共同利用・共同研究拠点事業の運営、およびやはり文部科学省から選出された私立大学研究ブランディング事業「数理科学する明治大学」の研究推進の3本柱で活動を展開してきました。特筆すべきこととしては、現象数理学三村賞を設立し、その第1回、第2回の受賞者を選考して賞を授与したことなどがあげられます。MIMSは小さな所帯でたくさんの行事をこなさなければならない組織ですが、その任務を遂行できたのは、ひとえにMIMS所員、MIMS研究員、MIMS事務員の方々から献身的なサポートをいただくことができたからであり、心から感謝しております。この四月からは、俣野博新所長の新しい運営方針に基づいて、MIMSがますます発展されることを祈念しております。

平成31年4月

明治大学先端数理科学インスティテュート 前所長
杉原 厚吉



退任の挨拶

写真:先端数理科学インスティテュート副所長 萩原一郎

 三村昌泰MIMS初代所長の後を受けて2015年4月~2017年3月までの2年間MIMS所長を務めさせて頂きました。MIMSは2014年には数理科学領域で、京都大学数理解析研究所、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所に次いで3校目、私立大学としては初の全国共同利用・共同研究拠点に選出されました。このことからも学内外で一層MIMSが注目されている実感の中、更に、昨年8月締め切りの私立大学研究ブランディング事業の応募資料の作成もあり、忙しい中、とても充実した2年間でした。2012年4月にMIMS にお世話になり3年過ぎたばかりの私がこの身に余る任を果たすことができましたのも初代所長、杉原厚吉副所長始め皆様のご教示のおかげと深く感謝します。このあとも副所長として、また、ブランディングの「産業イノベーションをもたらす折り紙工法の幾何学モデルからの貢献」のグループ長その他で、微力ながらMIMSの更なる発展に、また本学に貢献できましたら幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

平成29年5月吉日

明治大学先端数理科学インスティテュート 前所長
萩原 一郎



退任の挨拶

写真:先端数理科学インスティテュート副所長 三村 昌泰

謹啓 若葉の季節を迎え、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼を申し上げます。
 さて、明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)は昨年4月に文部科学省から共同利用・共同研究拠点として認可を受けました。まだ1年ですが、我々の力以上に満足すべき活動が得られましたのも、皆さまの弛まないご教示、ご協力の賜物と深く感謝しております。さて、三村は、2007年にMIMSが開設され、2008年から5年間の文部科学省グローバルCOEプログラム、そして共同利用・共同研究拠点開設に至り、また、その後の1年と計8年間に亘り、所長を務めてまいりました。MIMSのさらなる飛躍のためにも、組織のダイバーシティも重要と考え、2015年3月をもって所長を退任する事にしました。ここに、長きに亘り、サポート頂きました皆様方に感謝申し上げます。今後は副所長として新所長をサポートして行く所存です。今後も、変わらずMIMSのことを宜しくお願い申し上げます。

謹白

平成27年5月吉日

明治大学先端数理科学インスティテュート 初代所長
三村 昌泰


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