理念・組織

理念

明治大学先端数理科学インスティテュートの設置について

本学は,社会とのかかわりを重視した数理科学の発展・普及を図ることを目的とするとともに,社会及び自然に係る現象の数理的解析を課題とする国際的研究拠点として,研究・知財戦略機構の下に,明治大学先端数理科学インスティテュート(英文名「Meiji Institute for Advanced Study of Mathematical Sciences」,初代所長:三村昌泰 理工学部専任教授(就任時))を設置しました。
先端数理科学インスティテュートは,基盤数理部門(代数学・幾何学・解析学),現象数理部門(データ解析・シミュレーション解析・数理解析),教育数理部門(数学史・数学教育),先端数理部門(先の部門に関連するプロジェクト研究),融合研究部門(分離融合研究)を置き,各種研究活動の推進,数理科学研究者及び高度専門職業人の養成,本学及び地域社会からのニーズに基づく研究支援活動及び啓発教育活動,学内外の研究機関等との連携活動を行っていきます。

組織

組織図 教育数理部門 現象数理部門 基盤数理部門 基盤数理部門 融合研究部門 先端数理部門 生物・社会と数理の融合研究プロジェクト 錯覚と数理の融合研究プロジェクト 生物と数理の融合研究プロジェクト 社会と代数構造の数理の融合研究プロジェクト 人とデジタル製造と数理の融合研究プロジェクト 折紙式プリンターと数理の融合研究プロジェクト

 



2017年度融合研究プロジェクト


錯視の心理的・数理的アプローチの融合研究プロジェクト

Collaborative Research Project for Psychological and Mathematical Approaches to Visual Illusion

目的:

 科学研究費補助金基盤研究(A)「視覚の心理・数理モデリングと第5世代不可能立体」の研究活動拠点として、人の視覚認識現象の仕組みを心理的側面も重視した数理モデルを通して理解するとともに、新しい立体錯視現象を探求する。

研究の概要:

 心理学的知見を取り入れた立体知覚の数理モデルを構築し,それから予測される視覚効果を確かめることによって,多様な新しい不可能立体のクラスを創作する.そしてそれを,環境誤認から生じる事故の軽減,映像文化が持つ3次元表現の危うさの回避などへ応用すると同時に,立体錯視を積極的に利用した新しいエンタテインメントと芸術表現の可能性も追及する.それと平行して、視覚の基本機能についての数理モデリングを通した錯視の探求もおこなう。

設置期間:科学研究費補助金基盤研究(A)が終了する2019年3月末まで。

プロジェクト・リーダー:杉原厚吉(明治大学研究・知財戦略機構特任教授)



生物と数理の融合研究プロジェクト

Interdisciplinary Research Project for Mathematical Sciences and Biology

目的:

 2015年からフランス国立科学センター(CNRS)の国際研究協力事業(International Research Network(GDRI))において、フランス、日本に加えて韓国、台湾の研究機関が参加することから、生物、化学、医学システムに現れる複雑現象の数理的理解を国内外の研究機関と共同研究を行うことを目的とする。

研究の概要:

 生物系、生命系、医学系、化学系に現れる複雑現象をモデリング、シミュレーションそして数理解析を駆使することから、解明するとともに、そのための理論開発を日本(MIMS、東京大学大学院数理科学研究科)、フランス(パリ南大学、グルノーブル大学)、韓国(KAIST)、台湾(国立理論科学センター)の研究機関が連携して推進する。

設置期間:GDRI事業が終了する2018年12月まで。

プロジェクト・リーダー:三村昌泰(武蔵野大学特任教授 / 明治大学学長特任補佐)


 

社会と代数構造の数理の融合研究プロジェクト

Pan-Pacific Collaborative Research Project for Algebraic Structures

目的:

 日本学術振興会二国間交流事業(共同研究)「可換環論におけるホモロジー代数的手法と組合せ論・幾何学への応用」の研究活動拠点として,VAST(Vietnam Academy of Science and Technology)を主な伴侶としながら,環太平洋の組織的共同研究体制を構築し,国際レベルでの社会への普及と定着を目指す。

研究の概要:

 可換環論は代数学の新興の分野の一つである。19世紀末,不変式論の研究を通してD. Hilbertによって創始され,その後E. Noetherによる代数学の高度の抽象化の中,確立された分野として独立し,20世紀半ばJ.-P. Serreがホモロジー代数学を導入して以来,飛躍的な発展を示すに至った。20世紀後半から今世紀に至る60年間,環と加群のCohen-Macaulay性解析を中心課題に成熟している。この発展には本共同研究への参加者を含む日本・ベトナム両国研究者の寄与も大きい。現在では,代数幾何学・特異点論・数論・不変式論・代数的組み合わせ論などにおける基本言語の一つであるだけではなく,物理学や統計学とも深く関わりながら進展を続けている。現代可換環論の多岐に渡る分野の中でも,日本発あるいはベトナム発の研究であって,目下急速な展開を示しつつある課題(Almost Gorenstein環の基礎理論,Hilbert函数とHilbert係数解析を手法とする局所環論,イデアルの冪の漸近挙動,Sequentially Cohen-Macaulay環・FLC環など非Cohen-Macaulay環と加群の構造)の解析を行う。

設置期間:二国間交流事業(共同研究)が終了する2019年3月末まで。

プロジェクト・リーダー:中村幸男(明治大学理工学部専任教授)


 

人とデジタル製造と数理の融合研究プロジェクト

Interdisciplinary Research Project for Mathematical Sciences, Human, and Digital Fabrication

目的:

 個人が、本当に欲しいと思う物を自らデザインし、作ることを支援するためのクリエイティブインタラクション技術の研究開発を数理科学との融合により行う。近年の3Dプリンタに代表されるデジタルファブリケーション技術の発展により、一般の人が物の製造を比較的簡単に行うことができるようになってきた。しかし、一般の人が、本当に満足できる物を自分でデザインすることは難しい。本研究では、人の感性の数理モデルに対して、インタラクティブな技法を導入し、各個人の嗜好を反映した最適な物体デザインを行うための方式を研究開発する。これにより、これまでの大量生産・大量廃棄が行われてきた消費社会を改め、人々が心から満足できる物を手に入れ満ち足りた生活を送ることができる社会の実現を目指す。

研究の概要:

 人が一般に欲しいと思う物のデザインは統計的に推定できるが、個人各々が欲しいと思う物は、その人の意思をデザインシステムに反映する必要がある。また、個人の満足感は、他者の評価や提案などに影響を受ける。本研究では、デザインに対する人の感性の数理モデルに対して、インタラクティブな技法を導入し、各個人の意思を反映した物体デザインを行う。この際、対話型進化計算などの機械学習的手法を取り入れ、数理モデルと利用者の意思入力から最適なデザインを推定する方法、利用者の意思をシステムに効果的に反映できるインタフェース、他者の評価や提案を感性の数理モデルに動的に取り入れる方法などを研究する。

設置期間:COI事業の中間評価2020年3月まで。

プロジェクト・リーダー:荒川 薫(明治大学総合数理学部教授)


 

折紙式プリンターと数理の融合研究プロジェクト

Interdisciplinary Research Project for Mathematical Sciences and Origami-Based 3D Printer

目的:

 立体折紙とリバースエンジニアリング技術の融合によって発明した折紙式3次元プリンターにより、積層型の3次元プリンターを凌駕するよう数学・数理科学の融合により、ロボットに折り易い2次元パターンを自動生成するアルゴリズムの開発を行う。この2次元パターンを元に、紙から樹脂、金属と広範囲な材料を対象に3次元構造を組立てるロボットの開発を行う。これにより大きな産業の創出を図る。

研究の概要:

 現在の多面体ベースの2次元展開図に対し、多面体から自由曲面の生成、更に自由曲面を可展面で近似するアルゴリズムを得て、人間より器用さで遥かに劣る廉価なロボットで薄紙のみならず厚紙、ベニヤ板、樹脂や金属でも3次元に組立てられるよう教師データを生成するシステムの構築を行う。そしてそれを可能とする機構の最適化と最適制御の開発を数学・数理科学の協働で行う。

設置期間:基盤研究A研究が終了する2018年3月まで。

プロジェクト・リーダー:萩原一郎(明治大学研究・知財戦略機構特任教授)

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