理念・組織・沿革

理念

明治大学先端数理科学インスティテュートの設置について

 明治大学先端数理科学インスティテュートは、社会および自然に現れるさまざまな現象の解明にむけた数理科学の発展と普及を図ることを使命としています。研究成果の社会への還元や、若手研究者の育成にも力を注いでおり、こうした活動を通して、先端数理科学分野における傑出した国際研究拠点の形成をめざしています。

MIMSには6つの研究部門が置かれています。
(1)基盤数理部門(基盤となる数理理論の研究)
(2)現象数理部門(データ解析・シミュレーション解析・数理解析)
(3)教育数理部門(数理リテラシーなど教育に関連する数理全般の研究)
(4)文理融合研究部門
(5)現象数理・ライフサイエンス融合部門
(6)先端数理部門(特色ある先進的プロジェクト研究の推進)

 これら6つの部門が有機的に結びついて、各種研究活動の推進,数理科学分野の研究者および高度専門職業人の養成、本学および地域社会からのニーズに基づく研究支援と啓発教育、国内外の研究機関等との連携事業などに取り組んでいます。


組織 2021年度

組織図 先端数理科学インスティテュート 共同利用共同研究拠点運営委員会 基盤数理部門 現象数理部門 教育数理部門 文理融合研究部門 現象数理・ライフサイエンス融合部門 先端数理部門 トポロジーの工学・生命科学への応用に関する融合研究プロジェクト 生物と数理の融合研究プロジェクト 折紙工学の産業化プロジェクト


沿革

 2006年、明治大学は「本大学において世界的水準の研究を推進するため、重点領域を定めて研究拠点の育成を図り、研究の国際化を推進するとともに、その成果を広く社会に還元することを目的とする」との規程の下,学長を機構長とする研究・知財戦略機構を設置しました。明くる2007年、機構の附置研究機関第1号となる先端数理科学インスティテュート(以下MIMSという)が発足。創設者、三村昌泰 氏。明治大学の将来構想にとって重要な柱となる重点研究拠点として活動を開始しました。

2007年度 先端数理科学インスティテュート(MIMS)発足
2008年度 文部科学省平成20年度グローバルCOEプログラム採択
      明治大学「現象数理学の形成と発展」(2008年度~2012年度)
2013年度 現象数理学研究拠点(CMMA)設置
2014年度 MIMS現象数理学研究拠点が文部科学省 共同利用・共同研究拠点に認定(6年間)
2017年度 文部科学省平成28年度私立大学研究ブランディング事業に選定(5年間)
     「Math Everywhere:数理科学する明治大学−モデリングによる現象の解明−」
2020年度 MIMS現象数理学研究拠点が文部科学省 共同利用・共同研究拠点 認定更新(6年間)




2021年度融合研究プロジェクト


トポロジーの工学・生命科学への応用に関する融合研究プロジェクト

Interdisciplinary Research Project for Application of Topology to Engineering and Life Science

目的:

 トポロジーと工学、生命科学の融合研究により数理科学の観点から、これらの諸分野間の研究者の連携を促進する。現在、トポロジーは工学におけるセンサーネットワーク、モーションプラニング、生命科学におけるタンパク質などの複雑な分子の構造解析などに応用されており、このような分野に関する横断的な研究を推進することを目指す。多様な分野の研究者が共有できる基礎理論の研究と、コンピューティングトポロジーの手法を用いたインタフェースの開発を行い共同研究を進める。

研究の概要:

 トポロジーは20世紀後半から急速に発展している数学の分野であるが、最新のトポロジーの手法を工学、生命科学などに応用する研究を行う。具体的には、パーシステント・ホモロジー理論などに代表される位相的データ解析の方法を、物質科学、生命科学の広範な分野に応用する研究を進める。また、結び目理論の遺伝子研究への応用、グラフ理論のネットワークへの応用、配置空間理論のロボティックスへの応用などに関する共同研究を促進する。多様な研究者のニーズに応えるために、研究支援のためのVRも含めたソフトウェアの開発とアーカイブ化を行う。また、幾何学の可視化とアートに関わる活動も行う。九州大学マス・フォア・インダストリ研究所、東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター、東京大学芸術創造連携研究機構などと連携して研究を遂行する。

設置期間:共同研究が終了する2026年3月まで。

プロジェクト・リーダー:河野俊丈(明治大学総合数理学部教授,MIMS所員)


 

生物と数理の融合研究プロジェクト

Interdisciplinary Research Project for Mathematical Sciences and Biology

目的:

 本プロジェクトの前身は、フランスCNRSの国際共同研究プログラム(LIA)の一環としてフランスの研究機関(パリ南大学,グルノーブル大学他)と日本の研究機関(明治大学,東京大学)が合同で2007年に立ち上げたReaDiLab事業である。この事業が2015年に韓国(KAIST)と台湾(国立理論科学センター)を加える形でGDRI-ReaDiNetプロジェクトへと発展するに至り、MIMSがその日本側代表機関として活動を継続するものである。プロジェクトの目的は、生物、化学、医学システムに現れる複雑な現象の現象数理学的研究を国際的連携によって推し進めることである。現在、フランス側の代表機関はロレーヌ大学が務めている。

研究の概要:

 生態系、生命現象、化学システム、医療分野等に現れる複雑な現象を数理モデルの構築と数値シミュレーション、数学解析を駆使して解明することを目指す。とりわけ、反応拡散系を用いた数理モデルに重点を置くが、それ以外のモデルも幅広く扱う。

設置期間:GDRI事業、2023年12月に終了。

プロジェクト・リーダー:俣野 博(明治大学研究・知財戦略機構特任教授)


 

折紙工学の産業化プロジェクト

Industrialized Project based on Origami engineering

目的:

 高度な折紙幾何学と計算科学シミュレーション及び製造科学の融合により、折紙構造の産業化のための課題解決につなげることを目指し、折紙幾何学と計算科学の観点から製造分野の研究者・技術者との共同研究を進める。特に本プロジェクトでは、諸分野間のハブの役割を果たすことで、各課題に共通する問題の発見とその解決のための原理の構築、それに基づく折紙構造の産業化につなげることを目指す。

研究の概要:

 日本伝統の折り紙を産業化する折紙工学は大いに期待されたが、高価な製造費も許容される宇宙産業以外では、未だ十分な産業化はなされていない。この困難な原因は紙では首尾よくできても、厚紙、樹脂、金属では、

  1. 収縮後の安定性維持困難
  2. 展開後の安定性維持困難
  3. 一般の構造より複雑な折紙構造の、安価にしてしかも本来の機能を適切に付与した上での製造法が困難

なことによる。
  MIMS折紙工学グループでは、これらを解決する技術開発を行い、過去3年に次のような特許を出願している。

  1. 上記1)に対して:萩原一郎、奈良知惠、古原徹、容器、特願2017-201993(出願日: 2017年10月18日)
  2. 上記2)に対して:萩原一郎、奈良知惠、折り畳み構造物、特願2015-245594号(出願日: 2015年12月16日)、公開番号2017-110315(公開日:2017/6/22)
  3. 上記3)に対して: 萩原一郎、趙希禄、衝撃吸収体の製造装置および衝撃吸収体の製造方法、特願2017-089216(出願日: 2017年4月28日)

 これらの特許をベースに国内外の研究者や関連企業と共同研究を進める。具体的には、1)に関して、飲み干した飲料容器の折り畳み、2)に関して、段ボール箱の折畳み、3)に関して、折紙構造でエネルギー吸収する落石防護柵、等で企業との共同研究を進める。

設置期間:共同研究が終了する2022年3月まで。

プロジェクト・リーダー:奈良知惠(明治大学 客員研究員)

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