高校生のための現象数理学入門講座と研究発表会 2024

開催趣旨

 明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)では、2011年度より「高校生による現象数理学研究発表会」を開催してきました。コロナ禍中の2021年度からは、新たに「高校生のための現象数理学入門講座と研究発表会」を立ち上げました。このプログラムは、数理的視点を自然や社会の理解に活用する面白さを一流の講師が語る入門講座と、高校生による研究発表会の2部構成からなり、オンラインで実施されました。これまで全国各地から多くの高校にご参加いただき、活気ある研究発表の場を提供することができました

 ポストコロナへの移行に伴い、今年度より「高校生のための現象数理学入門講座と研究発表会」をコロナ禍以前の対面での実施形態に戻すこととしました。
 具体的には、高校生による研究発表会(ポスター発表形式)と現象数理学の魅力を伝える入門講座の2部構成となります。この活動を通して高校生の皆様に現象数理学への興味をもっていただくとともに、生徒間の交流を深めていただき、現象数理学研究の裾野がさらに広がるよう願っております。ポスター発表をされない方も参加できますので、多くの方々のご参加を歓迎いたします。

MIMS所長 西森 拓 



開催概要

開催日時 : 2024年10月6日(日)12時30分〜16時00分 ※参加無料
      ポスター発表応募締切:2024年9月13日(金)

開催場所 : 明治大学中野キャンパス 高層棟6階プレゼンスペース(対面開催)
      東京都中野区中野4-21-1
      (JR中央線快速・総武線/東京メトロ東西線 中野駅北口より徒歩8分)

参加申し込み :

【高校生による研究発表会】 >>詳細

ポスター発表応募フォーム
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 ※ 終了しました



【現象数理学入門講座】 >>詳細

入門講座参加申し込み(兼、ポスター発表見学申し込み)締切:2024年9月30日
 ↓↓

 ※ 終了しました


プログラム :
   ※ 進行に応じてスケジュールは変更になる場合があります。

12:00~12:30  受付 ※ 受付後、ポスター掲示
12:30~12:40  開会 MIMS所長挨拶 ポスター発表者紹介
 第1部:高校生による研究発表会
12:40~13:30

 高校生によるポスター発表(グループ1)

13:40~14:30

 高校生によるポスター発表(グループ2)

 第2部:現象数理学入門講座
14:45~15:35

 「デジタルの果てに見えるもの」
 講師:矢崎成俊 (明治大学理工学部 教授)

15:35~15:45  質疑応答
15:45~16:00

 高校生による研究発表会の表彰式、講評

16:00~16:30

 交流会(自由参加) ※お時間のある方はご参加ください。

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高校生による研究発表会

募集対象の研究 :

 数理的視点を用いて「自然」や「社会」や「日常生活」に現れるさまざまな現象の理解を深めることをめざす研究。数理的とは、数学に限定せず物理、情報科学なども含めて数式や論理を利用する意味で広くとらえてください。

 募集概要


【高校生による研究発表会 受賞者一覧】

【最優秀賞】

東京都立小石川中等教育学校
沼田 啓志

「効率的に集中するための時間配分」

◆ 研究概要

集中力は人間の様々な活動において、高いパフォーマンスを発揮するために重要なものである。しかしながら、集中というものは際限なく保つことが出来る訳ではなく、集中が切れると作業を進める効率は低くなってしまう。そこで私は、人間の集中力が保てるといわれる時間を調べ、どのような時間配分で作業、休憩をすればより時間効率よく作業を進められるか考えた。

 
【優秀賞】

東京都立小石川中等教育学校
内山 歓乃

「健康に長生きする方法」

◆ 研究概要

健康寿命の長さを左右する要因について調べる。観点別に健康寿命と関係がありそうな事柄を考え、都道府県別の数値を調べる。それらの数値と都道府県別の健康寿命の長さとの相関を比較して、何が健康寿命に大きく影響を与えるか研究する。

茨城県立竜ヶ崎第一高等学校
坂齊 葉, 髙野 世名, 武藤 未紘, 吉田 篤矢

「時間発展を考慮したグリーンアノールの罠設置シミュレーション」

◆ 研究概要

小笠原にはグリーンアノールという外来生物が存在する。本研究は、グリーンアノールの罠の配置の数理最適化について、生態や環境などの時間とともに変化する条件に対応したPythonによる、ライブラリPulpを用いたシミュレーションを行った。

東京学芸大学附属高等学校
山本 陛資

「空気の流れと流体シミュレーション」

◆ 研究概要

角柱型の風洞内に障害物をおいたときの空気の流れについて、Ansys Fluentを用いて様々な条件でシミュレーションを行った。障害物を空気が通過した後にできる渦に注目して、それができる条件や特徴を詳しく調べた。また、実際にファンとアクリルの筒を用いて、現実世界でも同様の実験を行い、シミュレーション上での実験と結果を比較した。

 
【奨励賞】

広尾学園高等学校
井上 和奏, 岩﨑 帆音, 岩野 碧, 中村 汐里

「フードコートのごはんが食べたい!」

◆ 研究概要

フードコートには席が数多くあるが、昼時や休日は席が埋まり、その混雑を見て食事を諦めて帰る人をよく見かける。本研究では、ラゾーナ川崎プラザにある「DINING SELECTION」というフードコートを研究対象とし、数理モデルを用いてシミュレーションを行った。テイクアウト割合を変化させ、時間帯ごとの席確保数を調べた結果、フードコートに入った人の10人に1人がテイクアウトを利用した場合、満席になることがなくなった。

 

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【ポスター発表リスト】

 

発表タイトル

所属

発表者氏名

1

正多角形と円が描く軌跡

埼玉県立
不動岡高等学校
樋口意之介

2

口癖からキー配列を考える

東京都立
小石川中等教育学校
渡邊陽斗

3

析出条件による金属樹の
フラクタル構造の違い

兵庫県立
龍野高等学校
大西遼大、櫻井大斗
角倉大輝、柳田琉衣

4

健康に長生きする方法

東京都立
小石川中等教育学校
内山歓乃

5

ささやき声における有声音と無声音の
区別に関する研究

広島大学
附属 中・高等学校
武田 譲
足代七彩、濱田凌成
丸山聡大、伊藤 陸

6

自転車と徒歩の身体活動量の比較

東京都立
小石川中等教育学校
大倉拓真

7

効率的に集中するための時間配分

東京都立
小石川中等教育学校
沼田啓志

8

時間発展を考慮したグリーンアノールの
罠設置シミュレーション

茨城県立
竜ヶ崎第一高等学校
坂齊 葉
髙野世名 、武藤未紘
吉田篤矢

9

空気の流れと流体シミュレーション

東京学芸大学
附属高等学校
山本陛資

10

自作した数列でコラッツ数列を観る

横浜市立
横浜サイエンスフロンティア高等学校
三塚縁士

11

フードコートでごはんが食べたい!

広尾学園高等学校 井上和奏
岩﨑帆音、岩野碧
中村汐里

12

「鏡映合成変身立体」の作成

広尾学園高等学校 吉田香蓮
芦田優月妃、澁谷莉音

13

4文字の置換の演算表における
平行移動とその性質について

広尾学園高等学校 渡辺真絢
及川考真

14

3次元空間内に4次の
パンケーキグラフを作る

広尾学園高等学校 高本悠生
瓜生理子

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現象数理学入門講座


 数理的視点を自然や社会の理解に活用する面白さを一流の講師が語る入門講座です。
(講義題目は変更される可能性があります)


講師
【矢崎成俊】
 (明治大学理工学部数学科 教授)

講座タイトル
「デジタルの果てに見えるもの」

講師の矢崎教授は「数学セミナー」「日経サイエンス」等で、中高生・一般向けに実験を交えて数学・数理科学をわかりやすく説明する記事を多数執筆しています。

撮影・河野裕昭     

 

講座概要:
 写真は合わせ鏡です。鏡に映った像はどんどん細かくなっていきます。どこまで小さくなるでしょうか。もう一つの写真は、カメラが写した画像をパソコンで表示させるようにして、カメラでパソコンを撮ったものです。こちらも画面に映った像がどんどん小さくなっていきます。きりはあるのでしょうか。
 デジタルは飛び飛びの離散的な値の意味で、連続的な値を表すアナログの対義語です。数字のデジタル時計と針のアナログ時計は典型的な例です。デジタル時計は1秒の次は2秒ですが。もっと細かくしてミリ秒単位にすると、1秒が1000等分されます。それでも1ミリ秒の飛びがあります。もし無限に飛びを小さくしていったら、いつかデジタル時計はアナログ時計になるでしょうか。
 本講演では、像や数をどんどん細かくしていった行き先について考えます。







 


合わせ鏡


画面in画面


入門講座参加申し込み(兼、ポスター発表見学申し込み) :

研究発表会と入門講座はともに対面で実施します。
ポスター発表者以外の方も参加できます。希望者は事前に参加申し込みフォームからお申し込みください。

【参加申込期間】 2024年8月1日(木)~9月30日(月)

入門講座参加申し込み(兼、ポスター発表見学申し込み)
 ↓↓

 ※ 終了しました

問い合わせ先 :

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)

〒164-8525
 東京都中野区中野4−21−1
 明治大学中野キャンパス 高層棟8階
 TEL  : 03-5343-8067(8月10日~16日を除く 月~金の平日 9:30~16:00)
 E-mail:mims[at]mics.meiji.ac.jp ([at]を @に変更)

        

主 催 :

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)
本研究会は、MIMSが運営する文部科学省共同利用・共同研究拠点 明治大学「現象数理学研究拠点」活動の一環として開催します。文部科学省特色ある共同利用・共同研究拠点支援プログラムJPMXP0724020292の助成を受けています。

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明治大学